やっぱ音楽って・・・

My Hair is Bad「戦争を知らない大人たち」歌詞の意味するものとそのタイトルが深すぎる

またもや深い歌詞世界の曲に出会ってしまった。これも最近のバンド。近頃の若者の才能はいったいどうなってるんだ。

My Hair Is Bad – 戦争を知らない大人たち

この曲も歌詞が重要なだけに、映像に歌詞がテロップで流れます。

最後の「何も感じない」が深すぎる。

昨日紹介した清竜人、

そしてmono no aware

まだ紹介してないけど、ハルカトミユキも歌詞世界がすごいです。

My Hair Is Badは新潟出身の3人組。2016年にメジャーデビューしている。「戦争を知らない大人たち」は1stシングル「時代を集めて」と1stアルバム「women」に納められた楽曲。気づくのが遅すぎた。

サウンド的にはパンクロック的な激しい歪みギターサウンドで、その中のえぐられるように詩的な歌詞が漂っている。

恋愛の曲が多い。今時のバンドにしては珍しく。back namberとかそうですけどね。これからは増えるかもなあ。backnamberと比べるとかなりえぐってくる感じ。男で共感する人が多いような気がするなあ。

といいながら「戦争を知らない大人たち」は恋愛の曲ではない

まず目につくのはこのタイトル。僕は世代ではないですが、どうしても「戦争を知らない子供たち」が浮かんでくる。

一応、絡めてるらしいんですが、これも直接関係ない。

激しいギターサウンドの中に、ラップ的に朗読のように歌詞が敷き詰められている、この曲。コーラスごとに春、夏、秋、冬と四季が綴られ、そして夏、秋、冬の終わりは激情的な「グッドナイト」で締め括られている。

ほぼ状況描写ですが、ミニスカートとか、テレビの桜情報とか、求人とか、友人の上京とか現代的な季語がちりばめられているのが面白い。「初めて吸ったタバコ」が夏の季語になってますから。言葉の選び方のセンスが半端じゃない。

聴いていくと四季の移り変わりと共に、少年が大人になっていく過程が描かれているのが分かる。
春と夏はワクワクする出来事であったり、人との繋がりを感じさせる内容で、それを締めくくる「グッドナイト」は充実した眠りにつく「グッドナイト」

それが、秋になると状況がきな臭くなる。秋という季節の持つ哀愁感そのままに。いきなり「世間は冷たい」ですから。

季語も「紅葉」ではなく「死んじまった蝉」。夏に充実した生を全うしたであろうセミに比べ、今の自分は・・・というニュアンスを感じます。そして子供のころの思い出。こちらはいい思い出。でも「きっと愛されていたんだ」という歌詞から感じるのは、今はもちろん昔も愛されていた態度をとっていなかったんだろうなということ。

そしてまた血管が切れそうなほどの「グッドナイト」。最初の「グッドナイト」とは叫び具合が同じでも、感じ方が違う。甘酸っぱい後悔と目覚めたときの不安を抱えた「グッドナイト」。

そして、冬を迎える。言葉は白くなり届かない。自分一人の部屋でテレビが「メリークリスマス」と言う。完全に世間と一線を画する僕。世界のどこかはテロで大変なのに自分はゲロでそれどころではない。

もはや眠りは明日への充電ではなく、ちょっとした不安をかき消すものではなく、現実を忘れるもの、なにも感じないもの。目覚めても無個性な世界が拡がるだけ。

おそろしく社会的なタイトルとは裏腹に、歌の内容はひどくパーソナルなものだ。でもそれが逆に世間を表しているかも知れない。戦争を知らない子供たちが大人になって50年近くたつ。

「戦争を知らない大人たち」の意味するものは人それぞれ。大人への失望?大人へのアンチテーゼ?自分へのあきらめ?つながりを求めて苦しむ人々?

そういえば井上陽水の「傘がない」ってこれと似たようなテーマだな。

それともうひとつ。My Hair is BadのMVを見ながら思ったのは、今までで一番Nirvanaを感じさせるバンドがでてきたなということ。

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  1. カートコバーン

    Nirvanaですよ。綴り間違えてます。
    違うバンドのことやったらごめんなさい。

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