やっぱ音楽って・・・

Rock’n Rougeを通して今改めて考える、実は「松田聖子は最高のシティポップ」だったこと

いつもは最新の楽曲を紹介するのですが、今日はラジオでかかっていた懐かしの曲。改めて凄い!! と思ったその曲とは。

松田聖子-ロックンルージュ

完璧です。やっぱりなんといっても聖子ちゃんがすごいです。歌手としてのすごさ。改めて実感しました。

しかし

YouTubeのコメントには聖子ちゃんがいかにすごかったかがずらっと書かれていますが、それだけじゃない。曲がとにかくすごいんです。とりあえず曲の凄さについてだけでも何項目かあるので、ちょっと分けて解説してみます。

1、まず、実体験を総括。

2、テレビで1曲だけ歌うのにバックはフルオーケストラ。

3、作家陣の顔ぶれ。

4、仕掛けの多いアレンジ。

5、最新のコード理論を用いた作曲。

1、まず、実体験を総括。

まず、触れておきますと、わたくしkeinojiはバリバリ聖子ちゃん世代で小学生の時はせっせとテレビの前にラジカセおいて、いいなと思った曲を録音してました。アイドル全盛期ですな。

また後々記事にしたいのですが、あの頃と今のアイドルブームはちょっと違うように思います。

その後ロックとかを聴いていくのも、あの頃のアンチテーゼという意味合いもありました。自分の中では。

今回はラジオでかかっていたことで、久しぶりに耳にしたのですが、その完成度にビックリ。そして小学生の間聞き漁っていたアイドル歌謡というのが自分の骨幹になっているんだなあと実感。

2、テレビで1曲だけ歌うのにバックはフルオーケストラ。

聖子ちゃんの曲は上記のようにYouTubeに結構あります。過去のテレビ出演というのがほとんどなので、YouTubeにあるというのは限りなくグレーですが。

というわけで、過去のテレビ出演を見ると、生のフルオーケストラをバックに歌ってる訳です。今から考えると、”超贅沢”。確かに今でも紅白や年末の歌謡祭なんかは生フルオーケストラだったりしますけど。でも当時は毎週ですからね。

ざっとYouTubeを見た感じではベストテン夜のヒットスタジオレッツゴーヤング辺りが生音で、トップテン、その他バラエティー番組は音源流して歌う感じ。

覚えているのは、8時だよ全員集合でドリフのコントが終わった後にコントセットが左右にぐるりと回って、裏からオーケストラが出現するという驚異的なスペクタクル。

なんせ、迫力が違いますよ。出演ごとに同じ曲でもアレンジが違うというのも、その筋の楽しみ方だったりします。

3、作家陣の顔ぶれ。

作詞は松田聖子作品ではおなじみ、松本隆。日本歌謡曲の重鎮です。元はっぴいえんどのドラム、作詞担当。作曲は呉田軽穂氏。ご存じの方もいらっしゃるでしょうがユーミンが他人への楽曲提供の際に使うペンネームです。編曲は松任谷正隆。ユーミンの旦那ですね。というわけで、思いっきりキャラメル・ママティン・パン・アレイ人脈で曲が作られています。

松田聖子の他の曲では、細野晴臣大瀧詠一が作曲してたりするので、もろティンパンつながりです。

ティンパンアレイ(キャラメルママ)の人々は、この数年前にデビューしたての女性シンガーソングライターのバックを担当します。それがユーミン、荒井由実。数枚のアルバムを録音し、「中央フリーウェイ」「卒業写真」などの名曲を生み出します。

そう、中期以降の松田聖子の作品群は、ユーミンを作り出したプロジェクトの延長線上にあるといっても過言ではないと思います。

4、仕掛けの多いアレンジ。

久しぶりにラジオから聴いた僕がまず、ノックアウトされたのが、曲の展開に効果的に繰り出されるフルバンドアレンジ。この曲サビで一旦落ち着くんですが、サビ終わりに向かって徐々に盛り上がります。上がりきってサビ終わり。そこでホーンがパァーンと。くぅー、カタルシすぅー。

こんな感じで、松田聖子の曲はおもわず引き込まれるような結構大袈裟な展開が多いんですが、これは編曲の松任谷正隆の企みなのでしょうか。

5、最新のコード理論を用いた作曲。

こちらの動画で詳しく解説しているのですが、音楽理論的にもニクい作り。

メロディーとベースラインを一定に保ちながら、中の和音を変化させることで単調にならず、豊潤な展開を生み出す。

これは動画でも触れられていましたが、A.C.ジョビンらが展開していた最新のコード理論。ジャズ系の理論でも高度な部類です。その他にも、代理コードセカンダリードミナントなど高度な和音テクがちりばめられています。

作曲の呉田軽穂氏(つまりはユーミン)はやっぱり天才ですね。

6、結論。

あの頃、僕らはテレビに映し出されるアイドルに夢中でした。もちろん一男子として女の子に憧れている部分は大きいと思いますが、曲のすばらしさというのも大きかったのだなあと。

その後、僕は歌謡曲があまりに「好いた惚れた」ばかりなのに辟易して、メッセージソング、パンク、ロックを入り口に音楽の深い階層にずぶずぶとはまりこんでいくことになります。

今、バンドをしたりとか微弱ながらも音楽を演ずる立場に立つと、あの頃あれだけ反発した歌謡曲が楽曲としてのクオリティの高さにいまさらながら驚いています。

すっかり見逃していましたけど、これはシティポップです。80年代にシティポップスはほとんど完成してたんじゃないか。

これだけ完璧な曲たちを目の当たりにして思うのは、はたして僕たちはこの頃の音楽を超えることができるだろうか?ということですね・・・

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